日本で人気の習い事は?
学校に上がる前に少しでも個性や能力をのばしてあげたい、学校の授業だけではできない体験をさせてあげたい……そんな保護者の思いを反映するかのように、習い事のニーズは落ちる気配を見せません。
習い事のトレンドは、時代とともに変わっていきます。
ひと昔前までは、男の子はサッカー、女の子はピアノ、というのが習い事の定番でしたが、ここ数年はトレンドも少しずつ変化しており、プログラミングやダンス、将棋といったところが人気になっています。
人気の習い事に共通して言えるのは、「学校の授業で取り入れられはじめた」ということです。
公立小学校でもプログラミングが必修科目になり、中学校ではダンスが女子の体育で選択科目になっています。
将棋もクラブ活動がさかんになっており、「子どものうちからつづけておくことで瞬発力や発想力がきたえられる」というデータもあることから、習い事としても人気が高まっています。
習い事が多すぎると逆効果?
今の時代、小学校のうちから習い事に通うことが当たり前になっており、首都圏在住の一般家庭では平均してひとりあたり2個~3個ほどの習い事に通っている、という統計もあります。
習い事に通うことで子どもの潜在能力を引き出すことができますが、多すぎる習い事は逆効果です。
まず、習い事が多すぎるとスケジュールが過密になり、子ども自身にストレスがかかってしまいます。
学校の友達が多い子どもの場合、習い事のせいで友達と遊ぶことができなくなり、クラスの中で孤立してしまいます。
習い事は本来、学校の学習を補うために通うものであり、習い事によって学校生活にネガティブな影響が出るようでは本末転倒です。
また、習い事には毎月一定のコストがかかりますので、長期間になるほど家計の負担になりかねません。
子どもの負担にならないよう、バランスを保つことが大切です。
ちょうどいい習い事の数は?
では、子どもにとって負担にならない習い事の数はどのくらいなのでしょうか。
1週間のスケジュールで見ると、仮に習い事を3つ掛け持ちさせた場合、7日のうち3日が習い事で埋まることになります。
平日の残り2日を学校の宿題などに使い、土日は家族や友達とゆっくり過ごす……というのが無理のないスケジュールといえます。
子どもと話し合って決めよう!
習い事で何よりも大切なのは子供の気持ちです。
どんなにすぐれた習い事でも、子どもが無理やり通っているようでは意味がありません。
いくつかの習い事を経験させ、選択肢を見せたうえで子どもとゆっくり話し合い、子どもが自分から前向きに通える習い事に絞ることがポイントです。
もちろん、「習い事に通わない」という選択肢を見せるのも必要です。