ほとんどの人が睡眠に満足していない
「最近、なんだか集中力がない」、「たっぷり寝ているはずなのになぜか疲れが取れない」。
その悩みの原因は、睡眠にあるのかもしれません。
とあるアンケートによると、日本人のうち、1日の睡眠時間が6時間を超えている人が全体の約3割であり、7時間寝ているとこたえる人を合わせると全体の6割を占めています。
一方、睡眠の満足度で見ると、全体の53%が「満足していない」と回答しており、睡眠時間と睡眠の質が必ずしも比例しないことがわかります。
体にとって最適な睡眠時間は、人によって異なります。
毎日8時間きっちり眠っていたとしても、その人にとって必要な睡眠時間が10時間だとすれば、2時間分の「睡眠負債」が蓄積していくことになり、心身にも不調が表れてしまいます。
では、質の良い睡眠を確保するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
睡眠の質を高めるポイントについて見ていきましょう。
心地よい眠りを確保するためには何が必要?
睡眠の質を高めるためにできることはたくさんあります。
簡単なのは、昼間、体を適度に疲れさせることです。
人間の体は、日中に溜まった心身の疲れを夜間の睡眠によってリセットするようにできています。
体がほどよく疲れていれば夜になって自然に眠くなりますし、起床後もスッキリした感じが得られます。
それでもよく眠れないという方は、自律神経のバランスがくずれているのかもしれません。
自律神経は交感神経と副交感神経の組み合わせで成り立っており、交感神経によって体を活動させ、副交感神経によって眠りに誘導する、というリズムになっています。
ストレス社会を生きる現代人は交感神経が優位になりやすくなり、「体は疲れているはずなのになかなか寝付けない」ということになりがちです。
睡眠を妨げるNG週刊
なかなか眠れないという人は、知らず知らずのうちに睡眠にとって悪い習慣をつづけている可能性があります。
眠くなるまでスマホを見ている、という人も多いかもしれませんが、それは逆効果です。
スマホの光によって脳が興奮し、ますます眠れなくなってしまいます。
昼寝もやめたほうがいいでしょう。
特に、4時~6時の間に寝てしまうと体内のリズムがリセットされてしまい、本当に眠るべきタイミングで眠れなくなってしまいます。
ロングスリーパーとショートスリーパー
人間は大きく、ロングスリーパーとショートスリーパーに分けられると言われています。
ロングスリーパーとは、長めの睡眠時間を確保しなければ心身の疲れがリセットされない体質のことで、12時間以上連続で眠りつづける人もめずらしくありません。
一方のショートスリーパーは比較的短い睡眠時間でも疲れがとれる体質のことで、1日2時間~3時間の睡眠でも活動できる人もいます。
自分がどちらのタイプなのか知りたいのであれば、一度専門の医療機関で体質をチェックしてもらいましょう。